イタリアの寝具メーカーであるマニフレックス(magniflex)は、高反発のマットレスを選ぶ上で候補に挙がりやすい有名なマットレスブランドとも知られています。

ここでは、マニフレックスのマットレスについて、種類やそれぞれの特徴を解説していきます。

マニフレックスマットレスの特徴

エリオセル

マニフレックスマットレスの大きな特徴は、特殊なポリウレタンフォームであるエリオセルという高反発フォームが使われているところです。

このエリオセルは硬さのバランスを考えて作られ、弾力性と復元性を持っています。

高反発のフォームであるため、温度を感じて変化することがなく、温度によって使用感を変えずに利用することが可能で、体圧も均一にしてくれるため体への負担も軽減してくれるのです。

通気性の高い構造

通常のポリウレタンフォームはクローズセル分子構造という構造になっている関係で、空気や水が通り難い通気性の悪い性質になっており、蒸れやすい特徴があります。

ところが、エリオセルはオープンセル分子構造のため、空気を呼吸するようになっており、水を吸ってそれを発散させてくれるのです。そのため通気性が高いのはもちろんですが、空気も含んでくれるため冬は暖かくして寝ることもできます。

エコロジーな素材

エリオセルは天然素材のみ利用していて、カバーに使う素材も無害の原料を利用しているため、将来的に処分したくなった際には何の問題もなしにリサイクルをして廃棄処分することが可能です。

長期保証

マニフレックスは長期保証の寝具メーカーとしても有名です。マットレスの場合、商品によって年数が変わりますが、3年から15年保証が設定されています。

マニフレックスマットレスの種類

スタンダードなマットレス

モデル246

マニフレックスにおいて最も標準的なマットレス。バージョンアップを続けた完成されてた商品で、エリオセルによる性能を存分に味わうことができます。

生地には高級ジャガードキルトが使われており、それによる肌触りとクッション性による寝心地も期待することが可能です。

サイズは下記5種類があり、長さと厚さは、長さ195cm、厚さ16cmと共通です。

  • セミシングル(幅80cm)
  • シングル(幅100cm)
  • セミダブル(幅120cm)
  • ダブル(幅140cm)
  • クイーン(幅160cm)

※オーダーメイドで好きなサイズのオーダーをすることも可能となっています。

マニ・スポーツ

スポーツという名称が付いているようにアスリート選手向けに調整されたマットレスで、マニフレックスの中では最も硬く作られているマットレスです。

エリオセルも硬めのハードに仕上げていて、アスリートだけでなく硬い寝心地が欲しいという方向けにもなっています。

また、単に硬いだけではなく、体圧分散の効果もしっかりしているため、硬さ故の体に負担がかかることはない構成となっています。

サイズ・幅・長さ・厚さ全てモデル246と同じで、サイズオーダーも可能です。

エア・メッシュ

通気性に特化したマットレス。エアサーキュレーションメッシュ素材を組み合わせて、エリオセルと共に通気性を高くしています。

通気性だけでなく、メッシュによる心地よい肌触りによる寝心地もおすすめのポイントです。

サイズはセミシングルが存在しないこと以外はモデル246、マニ・スポーツと同じです。サイズオーダーができるのも変わりません。

エア・メッシュ ハットトリック

性能だけはエア・メッシュと同じですが、側生地の取出しができるという変わったマットレスです。側生地を取り出すことができるため、側生地を洗濯機で洗濯することが可能です。

また、エリオファイバーという素材が使われているため、下記の3つの特徴もあります。

  • 通気性が高い
  • 乾くのが早い
  • 軽いので持ち運びするのが楽

サイズはシングル、セミダブル、ダブルの基本3種。幅、長さ、厚さ共々エア・メッシュと変わりませんが、サイズオーダーも変わらず利用できるため、自分好みのサイズを手に入れることが可能です。

エア・メッシュ ハットトリック2トッパー

エア・メッシュハットトリックへ更にトッパーを付けたマットレス。トッパー自体も洗濯して使うことが可能です。

トッパーには通気性の高いエアーサーキュレーション・メッシュと、保温性の高いウォッシャブルウールの2タイプがあり、季節に応じて使い分けることができます。それ以外は一般のエア・メッシュと同じと考えていいでしょう。

サイズはシングル、セミダブル、ダブルで幅、長さ、厚さ共々変わりませんが、サイズのオーダーはできません。

マニオリンピア

エアーサーキュレーションメッシュが使われているだけでなく、アナトミカル・エアホールという通気孔を設置しているので、熱の吸収と循環を促して、より通気性の高いマットレスとなっています。

サイズはシングル、セミダブル、ダブル、クイーンと幅と長さは他と変わりませんが、厚さは17cmと少し厚くなっており、サイズオーダーで好みのサイズを指定することが可能です。

マニ・ベビー

ベビーという名の通りに赤ちゃん向けのマットレス。赤ちゃん向けではあってもエリオセルは使われていて、通気性と保湿性の高さで汗を掻きやすい赤ちゃんに快適に寝れる環境にし、程好い硬さと肌触りで心地の良い寝心地を提供します。

サイズはシングルのみで幅70、長さ120、厚さ10cmとシングルでも赤ちゃん向けのサイズへと調整されています。

ラグジュアリーなマットレス

プレミアムでゴージャスな種類のマットレスで、その分スタンダードよりも値が張るものが多くなっています。

モデル ローマ

エリオセルMFという柔らかい感触を持つタイプのエリオセルとエリオセルの二重構造で構成されているマットレスです。

エリオセルMFが5cm、通常のエリオセルが10cmという比率で使われていて、エリオセルMFが使われているマットレスの中でも厚めの作りになっています。

綿よりも吸汗性が高い高級素材のヴィスコース、エコな素材である高級人工皮革アルカンターラが利用されていて、より高品質な寝心地を提供してくれます。

サイズはシングル・セミダブル・ダブル・クイーンで幅と長さはスタンダードなモデルと変わりませんが、厚さは16cmでサイズオーダーをすることが可能です。シングルでも15万円を超える高価なマットレスとなっています。

モデル トリノ

こちらもエリオセルとエリオセルMFを生地として利用したマットレス。エリオセルMFは表に2cm、通常のエリオセルは裏に1cmと中身に13cmで構成されています。

サイズはシングル、セミダブル、ダブルであり、幅・長さ・厚さ共々モデルローマと変わりませんが、こちらもサイズオーダーで好みのサイズを手に入れることが可能です。

T75

通常のエリオセルは使わず、エリオセルMFとエリオセルソフトと柔らかい性質を持つ2つのエリオセルが使われているマットレスです。

エリオセルMFは3cm、エリオセルソフトは18cmとソフトの方が多く使われていて、合計23cmという厚さに柔らかく沈む寝心地を体感することができます。

表面にはエリオセルMFパディングが施されて、表と裏で変えることもできます。

更にアウトラストという肌の温度をコントロールしてくれる素材が使われており、それによって暑い時期・寒い時期どちらでも最適な温度に調整してくれます。

サイズはシングル・セミダブル・ダブル・クイーンで、幅と長さは他と変わらずサイズオーダーができる点も変わっていません。

モデルEXⅡ

名称にⅡが付いていますが、これは以前無印のモデルEXが存在しており、そのバージョンアップ版としてこのマットレスが誕生したのです。

高反発な厚さ22cmのマットレスですが、エリオセルMFだけを使っていることで、ソフトな感触の寝心地が特徴です。

生地にはクールマックスというものを使用しています。これは、さらっとした肌触りと、水を吸いやすく・乾きやすい性質をもっていて睡眠時に不快なもとを取り除きます。

生地は上下別々に取り外せるようになっていて、汚れた方だけを洗濯することが可能です。サイズは他のラグジュアリーと同じでサイズオーダーをすることも可能です。

フラッグFX

エリオセル18cm・エリオセルMF2cmの厚さ22cmで構成されているマットレス。エリオセルMFは生地にも2cm使用しているため、そのソフトな感触が生地にも反映されています

素材には植物素材である木製ファイバーが使用されており、吸湿性・放湿性湿と湿気対策に優れていて、防臭効果もあります。エリオセルの通気性と合わせて、より衛生面に配慮されたマットレスです。

サイズは他のラグジュアリーと代わらず、サイズオーダーも可能となっています。

モデル ディアマンテ50

普通のエリオセルはもちろんエリオセルMF、エリオファイバー、マルバフォームとマニフレックスのオリジナル素材をふんだんに使用したマニフレックスの中で最も高価で豪華なマットレスです。

このマットレスだけに使われているマルバフォームはゼニアオイから抽出した液体を含めた高反発のフォームです。ゼニアオイの持つリラックス効果が期待でき、マルバフォーム自体は軽く柔らかい性能でありながら、体圧分散はもちろん弾力性もあるフォームになっています。

生地にはキルトニットジャガードという高級な布と共にエリオファイバーとエリオセルMFが取り付けられており、3Dバンドという技術で片面を取り外して洗濯することも可能です。

サイズはセミダブル、ダブル、クイーンと幅と長さは変わらず厚さは27cmと結構な厚さになっていますが、セミダブルで50万円近いという他のマニフレックスマットレスとは一線を画すかなり高額なマットレスに仕上がっています。

三つ折りのマットレス

このシリーズは三つ折りのマットレスなので、使わない時は収納することができ、取っ手がついているので持ち運びもしやすいシリーズです。

また、ベッドフレームに置くだけでなく、フローリングに直置きすることもできる幅広い用途のマットレスです。

コスパが良い!マニフレックスでおすすめの「メッシュ・ウィング」

メッシュ・ウィングのメリット

メッシュ・ウィングは名の通りにメッシュ素材が使われています。メッシュは通気性の高い性質があるので、他よりも通気性が高くなっていて、蒸れによって寝心地が悪くなることがありません

シングルでは約3万円程度であり、クイーンでも約7万円とマットレス全体として見れば標準くらいの価格ですが、マニフレックスのブランド力やエリオセルの性能、長期保証で長持ちすることを考えると、この価格はかなりの安価といって良いかもしれません。

マニフレックスのマットレスの中では特に使い勝手が良く、コストパフォーマンスが良いとされるマットレスです。

通気性の良い高反発のマットレスには高価なものも多いため、三つ折りとはいえ予算に限りがある方は選択肢に入れてみてはいかがでしょうか?

メッシュ・ウィングのデメリット

メッシュ・ウィングはメッシュの性能とエリオセルの性能が重なって、マニフレックスの中でも通気性が高いマットレスです。

ですが、それ故に汗がマットレスを突き抜けて下に落ちてしまうということがあります。フローリングに直置きして使う場合、床にカビを生やす原因になるので、立て掛けて乾燥させるといった手入れはこまめにした方が良いでしょう。

また、長期保証のマニフレックスですが、三つ折りタイプは折り目が付いているため、折らないタイプのマットレスと比べるとどうしても脆さが露呈しています。

サイズについて

サイズはセミシングル・シングル・シングルロング・セミダブル・ダブル・クイーンとセミからロングとシングルの幅が広く、三つ折りでは珍しくクイーンサイズもあります。

幅はそれぞれ80cm、97cm、97cm、117cm、137cm、157cmとなっており、長さは198cmです。シングルロングのみ長さが210cmです。

厚さは11cmと厚い方ではありますが、マットレス全体として見ればそこまで厚さがあるマットレスではありません。

メッシュ・ウィング レオナルド

メッシュ・ウィングが厚さ11cmのうち全てエリオセルなのに対し、レオナルドはエリオセルが8cmで残りの3cmはエリオセルソフトという柔らかいエリオセルを使っています。

この二層構造がもたらすものは、硬く反発力のあるハードと柔らかく包むソフトの両方の寝心地です。

サイズはシングル、セミダブル、ダブルと通常のメッシュ・ウィングよりは種類が少なめです。幅・長さ・厚さに関しては通常と変わりありません。

DDウィング

キルトニットジャガードが生地として使われているため、肌触りの良い高級感のある三つ折りマットレスとなっています。

また、ラグジュアリーマットレスシリーズで使われているエリオセルMFという柔らかい感触を持つタイプのエリオセルを使用しているのが特徴です。

エリオセルMFを2cm、通常のエリオセルを10cm利用した二重構造でリバーシブルとなっています。そのため、気分によって硬い方、柔らかい方を選ぶことが可能です。

サイズはシングル、セミダブル、ダブルの基本3種で、厚さが13cmなこと以外はメッシュ・ウィングと同じです。

おすすめのマニフレックスマットレス

マニフレックスのマットレスはその性能ゆえ高額な商品も存在します。こういった価格の高いマットレスについては、品質の高い高反発マットレスをお探しの方におすすめです。

一方で、メッシュ・ウィングなどの高性能でいて手の出しやすい価格で販売されているマットレスもあるため、少ない予算感の方でも十分に縁のあるマットレスメーカーです。

使い勝手から選ぶとすれば、メッシュ・ウィングがおすすめです。比較的安価で品質の高いマットレス、そして三つ折りができる利便性の高いマットレスをお探しであれば、メッシュ・ウィングは間違いないマットレスと言えるでしょう。