コイルマットレスには主にボンネルコイルとポケットコイルの2種類があります。

どちらもコイルが使われていることは変わらないのですが、その使われ方に違いがあり、それによってマットレスの性質も大きく変わってきます。

それぞれの特性を知らずにコイルマットレスを選んでしまって、体に合わないなど購入後に後悔しないように、ボンネルコイルとポケットコイルの違い、それぞれのメリットとデメリットについて解説します。

ボンネルコイルの特徴

ボンネルコイルは「面」で支えるコイルマットレスです。面という言葉通り、配列されているコイルが全て連結されて構成されています。

コイルが連結されている分、ポケットコイルに比べて使われるコイルの数が少ないです。それでいて、マットレスをしっかり支えることが可能な構成になっています。

ボンネルコイルのメリット

耐久性が高い

スプリング同士が連結されることで耐久性が高く、簡単に不備が出ることはありません。

通気性が高い

基本的にコイルだけで構成されているため、内部は隙間も多くそれによって通気性も高くなっています。

安価の商品が多い

価格については、バネの多さの関係でポケットコイルに比べると安価な物が多いため、費用を抑えられるメリットもあります。中には1万円を切る激安マットレスもあります。

ボンネルコイルのデメリット

一部の不備がマットレスの故障に繋がる

コイルが連結しているということから想像できるように、確かに耐久性自体は高いのですが、逆に不備が出てしまうと全体に影響が出てしまいます。つまり、一部に支障が出ただけでマットレスが使い物にならなくなることもあり得るのです。

睡眠を妨害してしまいやすい

振動がマットレス全体に通じやすいので、自分の睡眠に支障が出やすいだけでなく、ダブル以上のサイズで数人で寝る場合には他の人に振動を伝えてしまい睡眠を妨害してしまいます。

安価故のデメリット

ボンネルコイルはポケットコイルと比較すると安いのですが、安価なものは逆にそれだけ性質に不安もあります。費用面で選ぶことを考えると「安いボンネル」というイメージから安物の粗悪品を購入してしまう危険性があります。

ポケットコイルの特徴

「面」で支えるのがボンネルコイルだったのに対し、ポケットコイルは「点」で支えるコイルマットレスです。

コイルが連結しているボンネルと違いコイルそれぞれが独立して構成されているので、その分コイルの数もボンネルより多く設置されています。

ポケットコイルのメリット

部分的な不備でマットレスの機能が落ちない

ボンネルコイルのように一部に不備が出てもそれがマットレス全体に影響することはなく、マットレスの向きを変える等して対応することが可能です。

寝る姿勢に与える影響

点で支える特徴があるので、体の部分によって沈み方が変わります。例えば、体重のかかる肩や尻は大きく沈みそれ以外はあまり沈まないのです。このメリットとしては、体にかかる負担を分散し、バランスの良い寝姿勢になるということです。

振動が伝わりにくい

また、振動が全体に伝わりにくいので、数人で寝るサイズのマットレスでもお互いの睡眠を妨害するようなことにはなりにくいです。数人で寝ることが前提であれば、間違いなくポケットコイルをおすすめします。

商品独自のメリット

ポケットコイルは独自性が出ることも多く、それによって同じポケットコイルでもその性能が変わってくることもあり、その性能に応じて選べるというのもボンネルにはないメリットです。

ポケットのデメリット

ボンネルコイルよりも耐久力が弱い

連結して全体で耐久性を高めているボンネルコイルと比較すると、コイルが個々で成り立っているポケットコイルはどうしても耐久性が下がります。集中的に体圧がかかってしまう部分はへたりやすいのがデメリットです。

通気性が若干悪い

独立しているコイルには布が被せられているため、それによって通り道が狭まってしまっています。その関係でボンネルと比較してしまえば通気性の性能は下がってしまっています。

高価なマットレスも多い

コイルの数を多くして性能を向上させているので、ボンネルコイルと比べると比較的価格が高いマットレスが多くなっています。

中にはノンコイルと比べても簡単には手が出るようなものではない価格の商品も存在します。

まとめ

ボンネルコイルとポケットコイルを比較したとき、どちらもメリットとデメリットがあるので「こちらがいい」と断言するのは難しいです。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で好みで選ぶしかありません。

また。一言でボンネルコイルとポケットコイルと称しても、商品によって性質が変わってくるので注意が必要です。

複数人で寝るのであればポケットコイル、長く使うのであればボンネルコイルと様々な観点からマットレス選びの優先事項をまとめてそこからどちらが適切かを考えるようにしましょう。