マットレスを探しているとニュートンという言葉を見かけることがあります。このニュートンはマットレスの硬さを示す単位であり、これがどれくらいかでそのマットレスがどれだけ硬いかを示しているのです。では実際にこのニュートン自体はどういう単位で、マットレスを選ぶ上でのニュートンはどのように考えればよいのでしょうか。

ニュートンについて

ニュートンはマットレスの硬さの単位でありこの数値が大きければ大きい程マットレスは硬いということになります。基本的にこの数値の目安は決められていて60を超えていなければ柔らかめで100を超えていれば硬めということです。そのため60以上100未満の範囲で治まっているマットレスは柔らかくも硬くもない普通の硬さということになります。

実際に販売されているマットレスを見ていけば分かるように硬いと称されているものは100以上に設定されているのです。このニュートンというものが存在する理由としては品質表示法による関係があり、それによって利用者が情報を見て簡単に分かるようにしなければいけません。そのため数値で分かりやすいようにニュートンというものが存在しているのです。

ニュートンによるマットレス選び

ではニュートンを目安に自分の硬さにあったマットレスを選ぶようにしていけばいいのかというと残念ながらそれはやめた方がいいです。実際にマットレスに対して知らない方は100でも120でもその硬さにはどれくらいの違いがあるのか分からないでしょう。そのためマットレスによっては数値の表記と実際の硬さは違うという表記詐欺をしている商品も存在するのです。

これはニュートンの許容範囲が広くなっているのが問題であり、こうした現状なので100をそれ以上の数値で表記しても「問題ない」ということになってしまっています。そのためニュートンを信じて購入するというのは危険なことになっているのです。現にマットレスの種類として高反発、低反発がありますがあちらも明確な定義は存在していません。

特に有名でない一般のマットレスは適当に記載している可能性もあるため、あまり信用しない方がいいでしょう、こうしたニュートンによる不明確な部分もあってか、有名なマットレスメーカーが販売するものは大抵がニュートンの記載をしていなかったりします。逆にモットンを始めとした記載しているところも幾つかありますが。

しかし販売する側としても流石に硬いのを柔らかいと騙して売るのは犯罪です。そのため60以下であれば柔らかい、100以上であれば硬いマットレスであるということだけは信用してもいいでしょう。これから考えれば体重が重い、沈まずに支えるのが欲しいと考えている方は100以上のを、軽く柔らかいので寝たいと考えている人は60以下のを選ぼうとするのがいいです。

同じ商品でもニュートンが違う複数のタイプを用意しているというケースもマットレスでは珍しくありません。その場合には100、140と分けられているのであれば「140の方は100より硬く作られている」という認識で考えればいいでしょう。しかし「他のところの120や130より硬い」と考えるのは表記の問題もあって危険ですのでやめた方がいいです。

もちろんマットレスは単純に硬さだけが全てではなく柔らかいのにフィット感、肌触りがいい、硬いのに体を疲れさせず適度に支えて寝させてくれるといったものもあります。こうした意味もあってニュートンだけを見て選ぶのは危険ということです。

ニュートン表記なしでのマットレス選び

先に書いたように有名なマットレスメーカーはニュートンの表記をしていないことが多いです。そのため性能の良い有名なマットレスメーカーのを選ぶ場合にはニュートンではなく情報から考えて判断する必要が出てきます。大まかな硬さに関しては高反発か低反発のどちらで提供しているかで判断することが可能です。

そのため硬い寝心地を望むのであれば高反発、柔らかい寝心地を望むのであれば低反発を選べばいいでしょう。しかしここから「どれくらい硬いか、柔らかいか」に関しては表記されている情報を拾って判断するしかありません。「硬め」や「ハードタイプ」と表記されているのであれば高反発でも通常より硬く作られているということで判断することができます。

しかし一方で柔らかいマットレスの場合は「ソフト感」や「包み込むような」という表記がありますが、これらは寝心地を指していることもあるため通常のより柔らかいとは限りません。柔らかいものの場合にはソフトウレタンを始めとした柔らかい系統の素材がどれくらい使われているかで判断していくといいでしょう。

逆に柔らかくてもこうした寝心地の違いというものがあるため、よりよい柔らかい寝心地で寝たいと考える方はこのような表記を重視して考えてみるといいです。コイルスプリングの場合はボンネルとポケットだけに限らずコイルの質とポケットの配列状況によっても硬さは変わってきます。コイルスプリングの場合はこれらからどれくらい硬いか分析するといいでしょう。

ちなみにこうしたニュートンはマットレスを紹介しているサイトが掲載していることがありますが、あれらはあくまで掲載している人の寝た感覚であるため確実性はありません。情報は参考になりますがニュートン数に関しては「硬い」か「柔らかい」か判断できること以外はそのまま鵜呑みにしない方がいいです。

まとめ

硬さの目安としてニュートンを掲載しているところはありますが、この数値を細かく判断できるような状況でないのがマットレス業界の現実です。ニュートンを目安にしてマットレスを選ぶのであれば細かい数値に頼るのではなく大雑把に「硬い」か「柔らかい」といった判断をしていくしかないでしょう。

マットレス自体が個人によって合うか合わないかがあるようにその硬さも寝る人間によって受ける感覚が違うのは当たり前の話です。そのためニュートンを信じるよりかは自分で寝て「いい硬さ」と判断できるのを選ぶようにしましょう。