アイリスオーヤマは家電をはじめとした生活用品を取り扱う会社として有名です。その名称を聞いたことがある人も多いと思いますが、アイリスオーヤマはマットレスなどの寝具にも力を入れています。

アイリスオーヤマのマットレスとして最も人気のあるのがエアリーマットレスです。

エアリーマットレスの特徴

エアリーマットレスにも様々な種類が存在しますが、基本的な特徴を紹介します。

エアロキューブと3次元スプリング

エアリーマットレスに使われている素材は東洋紡の新素材「エアロキューブ」で、エアロという名が示すようにその95%を空気で構成しているという仕組みになっています。

また、エアリーマットレスは素材の繊維が複雑に絡み合っている状態になっていますが、形状は保たれるようになっています。これが3次元スプリングという構造の特徴で、それによってマットレスが硬すぎず程良い硬さを維持する(高反発)ようになっています。

空気ならではの通気性と手入れ方法

素材の大半が空気でできているというところから想像できるように、通気性が高く、汗や湿気といった寝心地に支障を与える存在を逃がしてくれます。

コイル・スプリング等が使われていないので水洗いができ、乾きも早くなっているのです。

衛生面

エアロキューブがチューブ状の繊維のためダニが増殖しにくく、抗菌防臭機能についても、繊維製品の機能性加工の基準であるSEK基準で公認されるレベルです。

耐久性

圧縮テストを8万回程度行って85%という高い保持率を誇っているというデータから、長持ちするマットレスと言って良いでしょう。

表と裏で使い分けることができる

使われている生地が表と裏で違っています。

表はニット生地とわたで構成されていて、肌触りが柔らかく暖かくなっています。裏はメッシュ生地で湿気や熱を逃がしてくれる構成です。

三つ折り可能なマットレス

エアリーマットレスは三つ折りすることができるため、使わない時はコンパクトに収納することができます。素材がほぼ空気でできているので軽く大きな力を必要としません。

手入れの際にも、三つ折にして立てかけて乾燥させることができるようになっています。

サイズについて

サイズはMAR-Sシングル、MAR-SDセミダブル、MAR-Dダブルの3種類です。それぞれ幅か95、115、135となっており長さは198、厚さは約5cmと薄めのマットレスとなっています。

エアリーマットレスの種類

エアリープラスマットレス

エアリーマットレスの一種。こちらはエアロキューブの密度が高くなっているため通常より硬い寝心地になっています。

サイズは通常と同じくAPMH-Sシングル、APMH-SDセミダブル、APMH-Dダブルとなっていて、硬いこと以外は幅も長さも通常のエアリーマットレスと変わっていません。

HG版エアリーマットレス

HG版エアリーマットレスは、厚さが9cmと通常に比べ厚さのあるエアリーマットレスです。

厚さがあるのでベッドのマットレスとしてそのまま利用することが可能で、床において利用することも可能です。

サイズはSシングルの他にSDセミダブル、Dダブルと存在するのは他と変わらず、厚さ以外は通常と変わりません。

エアリーハイブリッドマットレス

エアロキューブだけでなく、ウレタンフォームも搭載して二層構成になっているエアリーマットレスです。

そのウレタンフォームも一般のではなくムマックと呼ばれる通常よりも通気性が高い素材を利用しています。

ウレタンの方は柔らかい寝心地で、エアリーは程よく硬めの寝心地です。使われている素材の表面によって寝心地を選ぶことができるようになっています。

その他の違いとしては、高さが9cmへと上げられていること以外は通常のエアリーマットレスと変わりません。

エアリープレミアムマットレス

プレミアムという名称から分かるように通常よりも素材の使われ方が豪華です。

エアロキューブも一層ではなく3cmと8cmを合わせたダブルクッションの構成になっています。これによって硬い、柔らかいを両立した寝心地を実現して、体圧分散の効果も高めているのです。

二層になっているだけあって厚さも12cmと高くなっており、価格も通常のに比べると高いですが、30日間返金保証が付いていて実際に寝て試すことが可能です。

サイズは他とは違いHGB120-Sのシングルのみとなっています。

ジャガード織り風 SMAR

名の通りに生地にジャガードと呼ばれるものが利用されていて、ふんわりした触り心地になったエアリーマットレスです。

サイズは通常と同じくSシングル、SDセミダブル、Dダブルがあります。

エアリーウォーム

ウォームという名の通りに素材のわたに保湿性の高いシンサレートを利用して、寒い時期の対策をしているエアリーマットレスです。

カバーは通常と変わらないため、時期に合わせて使うことができます。

サイズはAMW-Sのシングルと敷きパッドタイプであるAPW-Sのシングルが存在します。

エアリーマットレスのメリット

性能の割に安い

通常高性能な物ほどマットレスは高価になりますが、エアリーマットレスはシングルで2万近く、ダブルでも3万いかないと安価な価格で売られています。

ただしこれは通常のエアリーマットレスの話であり、他のタイプのエアリーマットレスになると高くなっていてプレミアムの場合はシングルだけとはいえ4万前後になっています。

利便性が高い

三つ折りにしてコンパクトに収納することができるのはもちろん、水洗いをして乾かすのも容易であり、何よりも軽いために扱いやすいマットレスとなっています。

エアリーマットレスのデメリット

通気性は高いが…

エアリーマットレスのメリットとして通気性の高さが挙げられますが、これはメリットと同時にデメリットにもなります。

確かに通気性は高いのですが、断熱性がないために寒い時期はそのまま冷気が体に伝わってきてしまいます。

表と裏で使い分けることができる構成にはなっていますが、暖かい方でも通気性のお陰で寒いことには変わりはないのです。

その寒さ対策にエアリーウォームという種類がありますが、サイズがシングルしかないためセミダブル以上の場合はこの対策をするのも難しい話となっています。

熱に弱い

公式の使用上の注意にも書かれていますが、火気の近くに置いてはいけないマットレスです。火を使うタイプの暖房器具の使用も禁止されています。

そのため、前述した「通気性の高さによる弊害」も合わさって、寒さ対策が限定されてしまうのが大きなデメリットです。

エアリーマットレスをおすすめしたい方

高反発の良い素材が使われている割に安価で手に入るマットレスであるため、高反発のマットレスが欲しいけど費用を抑えたいという人向けです。

ただし、寒い時期には向いていないマットレスなので、マットレス以外の部分で寒さを凌ぐことができる(ただし火を使わず)、または冬は使わないことが前提です。