妊婦の方はこれから生まれてくる子供を長い間お腹の中に抱えているような状態になります。この子供の重さはその赤ちゃんによっても変わりますがそれでも人間1人を抱えるレベルであるため重い物を延々と持っている状態になることは変わりません。そのような状態であれば当然腰に負担を与えてしまって腰痛になってしまいます。

そのため妊婦の方の大半は腰痛に悩まされている方が多いでしょう。基本的に腰痛対策をするにはそれに適した寝方をすることと、対策になるタイプのマットレスを用意する必要があります。しかし妊婦の方は一般に腰痛で悩まされている方とは違ってお腹にも配慮して寝なければいけないため、その点を配慮した一般とは違う対策を取る必要があるのです。

では実際に妊婦の方が腰痛対策をするのであればどのような寝方をしてどのようなマットレスを選べばよいのでしょうか。一方で妊婦の方は出産すれば終わりではなく産後の腰痛で悩まされることもあります。その産後の腰痛に関してはどのような対策をすればよいのでしょうか。

妊婦の腰痛対策のための寝方

妊娠しているとお腹に子供を宿しているためうつ伏せで寝るとそのお腹を圧迫してしまって体内の子供に負担を与えてしまうと考えがちです。しかし体内の子供は胎盤と羊水で守られているのでうつ伏せで寝てしまっても平気になっています。しかし腰痛時においてうつ伏せは寝方としてはよくないため結果的にうつ伏せで寝ること自体はいけません。

基本的に腰痛対策としては仰向けで寝るのが一番ですが妊婦の場合は例外として適切ではないのです。理由としては妊婦の方が仰向けとなるとそのお腹の重さが自分の体に圧し掛かってしまい、それが腰に負担を与えてしまうことになります。それだけでなく体勢的にも普段とは違い反った状態になってしまいやすいため仰向けで寝るのはやめましょう。

仰向けもうつ伏せも駄目となれば妊婦の正しい寝方としては横向きに寝ることになります。しかし単に横向きにするのではなくややうつ伏せ気味にした横向きにして手足共に曲げるようにすれば自分にも子供にも負担がかかりません。しかし横向きの場合は寝相で仰向けやうつ伏せになってしまう場合があるため、そのような場合にはクッションを始めとした道具でカバーしましょう。

妊婦の腰痛対策のためのマットレス選び

妊娠していると一般の人よりも体圧がかかりやすくなってしまい、自分の体重以上に重さがかかってきてしまいます。更にお腹の関係で寝返りも打ちにくく通常次りもエネルギーを使う行為となるのです。ここまで来れば分かるように妊婦の方が選ぶべきは腰痛対策とされている高反発のマットレスということになり、ここは普段の腰痛を持っている方と変わらないのです。

逆に体重がかかって寝返りが打てなくなる分、腰痛対策と称されていても低反発のは沈んでしまうため選ぶべきものではありません。その上で寝返りが通常より打ちにくいと関係上、腰痛対策のマットレスでも寝返りをサポートする力が強いものを選ぶようにした方がいいでしょう。

妊婦の方へのおすすめマットレス

エンジェルサポートマット

西川リビングが提供している病院での産婦人科で採用されているという実績があるように、明確に妊婦の方に向けられたマタニティマットレスです。表面にデコボコ加工を施したラバーライクフォームという物を利用していて蒸れを抑えます。フォームの下には高弾性フォームが使用されていてそれが高い反発力で寝返りをサポートし、寝姿勢を整えてくるのです。

構成としては5ゾーンに分けられているものであり、真ん中を他の部分より柔らかめにすることで適度に沈めこませて負担を和らげてくれます。更にパーツは取り替えることができるため、出産後でも取り替えて通常の腰痛対策マットレスとして使うこともできるのです。

価格は2万程度と安価であるため費用に関して心配する必要はありません。しかし難点としてはサイズが幅100のシングルだけしかないため、その幅で足りない人にとっては使いづらいマットレスになってしまいます。種類としては単純に妊婦向けだけではなく家族で使うタイプもあり、自分以外に寝る人間がいる場合にはそちらを選ぶことができるのです。

モットン

腰痛対策のマットレスとしてはよく名前が挙がる有名なマットレスです。腰痛対策として体圧分散性を発揮するのはもちろんですが、妊婦の方にとっては寝返りに関しての性能がポイントとなります。反発力に拘っていて、それ故に寝返りする際に消費するエネルギーが通常よりも抑えられている性能になっているのです。

そのため寝返りが打ちやすくなっていて妊婦の方でも通常よりも寝返りを促進させることができます。エンジェルサポートマットと比べるとサイズもセミダブル以上があるためシングルで足りなければそちらを選ぶということができるのも利点です。返金保証があって試すことができるのも大きいでしょう。

管理人の感想はこちら↓
慢性的な腰痛持ちがモットンを使ってみた感想・レビュー。腰痛持ちご用達の噂は本当か確かめてみた。

13層やすらぎマットレス

13層やすらぎマットレスは体圧分散性はもちろんのこと、寝返りも打ちやすく作られているため妊婦の方でも問題なく寝返りをすることができるのです。

通気性はもちろんですがマイティトップⅡという素材を利用することで抗菌防臭防ダニの効果も加わっています。そのためお腹の子供にも菌による影響を与えることなく安心して寝ることができるのです。モットンと同じくシングルで足りなければセミダブルを選ぶことができるのもポイントでしょう。

↓13層やすらぎマットレスについてはこちら
13層やすらぎマットレスのメリット・デメリットまとめ

マニフレックスのマットレス

マニフレックスはイタリア発の寝具メーカーで、エリオセルというウレタンフォームを利用したマットレスを取り扱っているのが特徴です。エリオセルは程好い弾力と復元性を持っているため体をしっかりと支えて体圧分散性を発揮してくれます。しっかりとした寝姿勢にしてくれる関係で寝返りも適切なサポートをしてくれるのです。

通気性はもちろんですが使われている素材に有害物質がないため、その物質による健康を害することも心配することなく利用することができます。商品は様々で中には高額なものもありますが、比較的安価なものでもエリオセルが使われているため十分な効果を期待することができるのです。もちろん高額なものは寝心地も良いものになるため、予算に余裕があれば狙ってみてもいいでしょう。

ある程度の予算が用意できるのならソフトな感触のエリオセルMFが使われているDDウィングがおすすめであり、リバーシブルになっているためその日の気分で硬さを変えることができます。逆に費用は拘らずに幾らでもかけることができるという方であれば同じようにエリオセルMFのソフトな感触で寝ることができるフラッグFXがいいでしょう。

他にもここはマニ・ベビーという赤ちゃん向けのエリオセルが使われたマットレスも提供しています。そのため出産後はそのマニ・ベビーを赤ちゃんのために利用するといったこともできるのです。

ムアツふとん

昭和西川が提供している寝具ブランドで名の通りに布団タイプが主流ですが、パッドで使えるマットレスタイプも存在します。タマゴの点と呼ばれるようなデコボコの形状をしていてそれが体を均等に持ち上げて寝姿勢を支えてくれるようになっているのです。どんな寝姿勢でも支えるため横向きでも問題なく適切に支えて寝返りをさせてくれる構成になっています。

特殊なウレタンフォームが使われているのでダニが湧き難く、ポリジン加工という天然銀イオンを使っての抗菌防臭加工もされているため衛生面でも問題なく利用することができるのです。

産後の腰痛対策について

出産した後に腰痛に悩まされてしまう原因は幾つか存在します。出産は子供が母親の体内を通って行われるため、それによって骨盤が歪みやすい状態となってそれが崩れてなってしまうことがあるのです。他にも妊娠している間にあまり動いていないと運動不足として筋肉が衰えてしまい、それが産後の体の変化によって負担が一気に出てなってしまうこともあります。

単純に産後した直後ではなく子供の世話によって肉体的にも精神的にも疲れてしまうのが原因で出ることもあるのです。原因を知って気をつければ防ぐこと自体はできなくはないですが、原因の中には避けることができるのが運次第というものもあるため完全に予防することは不可能に近いことになります。

妊娠している間に利用したマットレスが適切なタイプであればそれは産後でも腰痛対策として役に立つためそのまま利用して問題はないでしょう。しかし単にマットレスだけに頼るのではなく普段の生活でもクッションを利用して座る時にかかる腰への負担を軽減する等した方がいいです。

コルセットや骨盤ベルトのように矯正用の器具を利用すれば姿勢が自然に楽となって子育てを始めとした行動もすることができます。しかしこうした矯正用の器具は筋力を使わないため長期的に付けていると結果的に悪化することになるためあくまで痛みに対する一時的な対処法として利用しましょう。

後は妊娠中に動かないお陰で筋肉の衰えによる原因も珍しくはないためすぐは辛いかもしれませんが運動をするようにして筋肉を付けていくようにした方がいいです。運動も激しいものをする必要はなく歩いたり、ストレッチをするだけでもいい運動になります。無理はせずにできるようになったと自分で感じたら運動を始めるようにするといいでしょう。

他にも妊娠中は食生活も変則的になるため、産後はしっかりとバランスのいい食事を取るようにして体を整えるようにした方がいいです。。特にカルシウムは産後に多くなくなるため過剰はいけませんが多く摂取しましょう。もちろんカルシウムばかりに気を取られて栄養バランスが偏らないようにするのも大切です。

腰痛対策としては基本的な姿勢の問題も偏ったものにならないように気をつけましょう。特に産後は妊娠している時期もあって姿勢に不自然が出てしまう可能性もあるため、そこも見直して正しい姿勢を保つようにするといいです。

寝方に関してはお腹が戻ったため仰向けにしてもよくなりましたが、妊娠の期間もあって横向きの「癖」が付いてしまっている方も多いでしょう。無理に仰向けに直そうとすると逆に寝方が不自然になってしまうためしばらくは横向きでいいです。違和感があればクッションやタオルといった小道具で寝姿勢をサポートするといいでしょう。

まとめ

妊娠をするとなると腰痛はもちろんですが何よりも生活していく上での様々な面で大変な部分が出てきます。寝方やマットレスで腰痛対策をするのはいいですが、それ以外の部分での生活していく上で体に支障が出る点にも気をつけていきましょう。上手く行動できなくなるのは仕方がないので、自分でどうにかできなければ遠慮なしに家族に力を貸してもらうようにするといいです。

産後もゴールではなくここから生まれた子供の子育てをすることが始まります。子育てをするという行為が増える関係で今までの生活と変わる部分があるため、腰痛だけでなく他の病気にも気をつけて生活をしていくようにしてください。