腰痛は同じ姿勢を長時間続ける他に姿勢がおかしくなることによる骨盤の歪みで起こるものでもあります。普段から猫背や反り腰といった姿勢がおかしい状態になっていると現時点では腰痛になっていなくても、それが原因で発症してしまう可能性が高まってしまいます。原因の1つではありますが、腰痛の予防を考えるとこれらの姿勢も矯正した方が勿論いいわけです。

では、猫背や反り腰はそれぞれどのような原因でなってしまうものなのでしょうか。ここでは猫背や反り腰の原因と改善のための寝方・マットレスの選び方についてお伝えします。

猫背と反り腰の状態について

猫背はよく聞きますが、反り腰の方は生活している上で聞いたことがないという方もいると思います。そのため自分が猫背か反り腰のどちらの状態になっているか分からないという方も少なくはないでしょう。猫背とは単純にいってしまえば背中が丸くなって首が前に出ている状態であり、人間本来の背骨のバランスが崩れることでなる状態です。

一方で反り腰とは猫背とは逆に体が前に出て、腰が沿っているような状態になっていることをいいます。姿勢は違いますがこちらも背筋が歪んでしまっているのが原因でなってしまうものであり、それで体の方が前面に出てしまう体勢となってしまうのです。このことから猫背の場合は背中が後ろに、反り腰の場合は前面に行くことが分かるでしょう。

自覚がない方は実際に垂直な物質や壁を背にしっかりと真っ直ぐ立とうとしてみてください。もし猫背か反り腰どちらの状態にあればしっかり立った場合でもバランスがおかしいことになるため判断することができます。

猫背の原因

猫背になってしまう原因は様々であり、猫背に悩まされている方でも人によって原因は変わってくるのです。しかし基本的に生活習慣が原因に関係していることは間違いありません。

一日の間に座っている時間の方が多い

特にデスクワークをする人間に該当する原因で、普段からデスクワークをしている方はこれが原因であることを疑ってみるといいでしょう。これが原因である利用としてはデスクワークをしていると自然に体が前のめりな状態になってしまうことが多いです。こうなると姿勢から骨盤が偏ってしまうだけでなく筋肉が萎縮して凝り固まってしまいます。

前のめりだけでなく単に椅子に座っている方も該当することになり、背中をもたれて座るとこちらも骨盤が偏ってしまって同じことになるのです。どちらも回避するには同じ姿勢でいようとせず時々ストレッチをする等して姿勢を正すようにするといいでしょう。

左右どちらかに体重をかけるように立っている

座っている時間ではなく立っている時間の方が多い方の場合にはこちらの原因を疑ってみた方がいいです。片方に体重をかけて立った姿勢になると、それが骨盤を偏らせて歪ませて猫背にさせてしまいます。

普段から体重をかけるように立つ人は意識せずにしていることも多いため、一回自分の立ち姿を見直してみるとよく、その上でなっている場合は直すように努力しましょう。

この体重をかけるという点に関してはカバン等の持つもの、背負うものもポイントになります。カバンを持つと当然その持った側に重さがかかってしまうため、それが偏ると体のバランスを崩す原因となってしまうのです。カバンを持つこと自体は生活していく上で仕方がないことですので、意識して片方に集中させないようにしましょう。

携帯電話、スマートフォンの操作

特に現代社会においては若い人の場合だとこれが一番の原因になっている可能性が高いです。というのも携帯電話やスマートフォンは操作をしようとなると持つ場所の関係で姿勢が前かがみになってしまうことが多くなります。

そのため、背中が自然と曲がってしまってそれが姿勢として慣れてしまって猫背に自然となってしまうことになるのです。

ストレス、心の不安定

ストレスは万病の素というように、ストレスが溜まっていると体内の機能を狂わせてしまいます。それだけでなく、体を高ぶらせて筋肉を緊張させてしまうために、それによって背中の筋肉が固まって猫背のような姿勢になってしまう可能性が出てくるのです。他の病気のことも考えて普段からストレスを溜めず、解消できる方法を見つけておきましょう。

単なるストレスではなく不安に、落ち込みやすいという方も猫背になってしまう可能性があります。理由としては不安や落ち込み状態になると人間というのはうつむくような状態になり、それが背中を丸めるような姿勢にしてしまうのです。これに関しては無意識にしてしまうことになるため、不安や落ち込むことになり難いように精神面を鍛えた方がいいかもしれません。

運動不足

人間の背中というのは背中だけでなく、腰や胸といった体を支える力を持つ筋肉部分が保っています。逆に言えばこの筋肉が衰えてしまえば支える力が弱くなりバランスが歪んでしまって猫背になってしまうことになるのです。そのため普段から体を動かしていない、鍛えていない方は衰えてしまってそれが原因になってしまっていることがあります。

筋肉を使っていないということは運動不足ということでもあるため、普段運動をしない方は鍛えるために運動するようにしましょう。しかし運動といっても激しい運動をする必要はなく何時間か正しい姿勢で歩くということでもいいため、何からすればいいか分からない方は散歩から始めるようにするといいです

食事のバランス

人間の体は食事によって作られますが、その際にカルシウムを始めとした骨を成長させる栄養素が不足すると骨が弱くなってしまいます。それが骨盤が脆くなってバランスを崩しやすいことに繋がってしまうのです。これは特に成長期の子供に当て嵌まりますが大人でも同じことであり、年齢を重ねると弱くなってしまいためより重要になります。

カルシウムはもちろんですがビタミンやミネラルといった必要な栄養素も骨へと必要になるため、それらもバランスよく摂取していきましょう。

寝方が悪い

どのように寝るかによっても猫背になってしまう原因を作ることになります。背中を天井に向けるうつ伏せで寝る方は猫背になりやすいため、仰向けや横向きにするといいですが、横向きも猫背になる危険性はあるため寝姿勢に気をつける必要があるのです。

寝姿勢だけでなく寝具が原因になることもあり、寝返りをしにくい布団やマットレス、枕を利用しているとそれが骨盤を歪ませる原因となります。単純に性能がそうというよりかは「合わない」物を使い続けても同じことです。

生まれつき

生まれてきた人の中には先天的な病気を持っている方もいて、猫背も実はこの病気によってなってしまうことがあるのです。それは漏斗胸と呼ばれる病気でこれにかかると胸部分の骨がへこんでしまいます。その結果胸の骨が他の部分を圧迫してしまい、それが背中にも及んで猫背になってしまう場合があるのです。

これが原因の場合は生まれつきであるため防ぎようがありませんがリハビリで改善することができます。手術で改善することも可能であるためこれだと判断できた方はリハビリか手術かで改善させるようにするといいでしょう。

反り腰の原因

筋肉の衰え、骨のバランスが崩れることによって起こるという関係で猫背と同じような原因があることも多いです。しかし姿勢の違いもあって猫背とは別のことが原因でなることもあります。

ハイヒールをよく履いている

ハイヒールは履くのは基本的に女性であるため、普段からハイヒールを履いている女性の方はこれが原因であることを疑った方がいいです。ハイヒールを履くとその姿勢の関係で歩き方が歩幅が狭くなるものになってしまいます。歩幅が狭い歩き方をしていると筋肉を使わない歩き方となり、それが筋肉の衰えと共に反り腰を招いてしまうことになるのです。

基本的に反り腰は女性の方がなりやすいのですが、その原因の一旦にはこれがあると考えてもいいでしょう。

腰が悪い、腰痛

反り腰が腰痛の原因になるだけでなく実は腰痛自体も反り腰になってしまう原因となり得るのです。腰痛はもちろんですか腰が痛いと人間はそれを静めるために前のめりになりがちです。この前のめりの体勢を維持してしまいやすいのが原因となって、それで必要な部分の筋肉が使われなくなり、その結果が反り腰になってしまいます。

座る時間が多い

こちらは猫背と同じような原因であり骨盤の歪みと長時間の姿勢が原因となります。

運動不足、食事のバランス、ストレス

この辺りは生活習慣として猫背と同じような理由で原因になる要素です。しかし食事のバランスに関しては反り腰になると肥満が追加されることになり、肥満だと下への負担が大きくなるため、それが腰付近の骨盤を歪ませて反り腰にさせてしまう可能性が高くなります

そのため食事はバランスよくとって運動をして肥満にならないようにするのも大事です。

猫背と反り腰を改善させるための寝方

猫背を改善するための寝方

猫背になる原因のところにうつ伏せと横向きがありましたが、これから消去法ど考えると猫背のための寝方は仰向けがいいことになります。そのため猫背の方は仰向けで寝るようにするといいですが仰向けで寝ることが苦しいという方も存在するでしょう。

仰向けで寝る場合でも膝を伸ばさず曲げるようにすれば、腰に痛みがある場合でもそれを和らげて寝ることができます。他には腰の部分にバスタオルを始めとした道具を当てることでもバランスを取って寝ることが可能です。

しかし仰向けでも枕に問題があると改善が見込めないので、どのような枕を利用するかもポイントになります。枕は硬めかつ自分の頭の高さにあったものを選ぶようにするのが適切です。

反り腰を改善するための寝方

猫背は仰向けであるためこちらはうつ伏せがいいと考えがちですが、それは間違っていて反り腰の場合は横向きが適切な寝方となります。しかし単に横向きになって寝ればいいというわけではなく、寝る際には腰を丸めるようにして寝るようにしましょう。そうすれば腰の負担を軽減させて寝ることができるのです。

しかし横向きは寝相次第では簡単にうつ伏せや仰向けになってしまう可能性がある寝方です。こちらの場合でもタオルを利用することで解決ができて、あちらが腰であればこちらは膝の下に入れることになります。こうすることで寝相によって仰向けになったとしても反り腰による腰への負担を軽減させることができるのです。猫背と違い膝に入れるという点に気をつけましょう。

猫背と反り腰のためのマットレス選び

基本的に猫背も反り腰も姿勢の歪みで引き起こされているものになるため、必然的に姿勢を矯正してくれるような種類を選ぶことになります。基本的に腰痛対策として使われるマットレスは寝姿勢を自然なものにしてくれるため姿勢矯正の効果もあるのです。そのため姿勢矯正としては腰痛対策のマットレスも十分な選択に入ることになります。

単なる高反発のマットレスも効果はあると思いますが、腰痛対策に比べると体圧分散性が劣るために負担の面で不安が生じるのです。何より通気性がないマットレスは蒸れて寝苦しくなり寝相が悪くなって寝姿勢が変わってしまう恐れがあるためそのような意味でもおすすめできません。

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布団の場合には柔らかいのではなく少し硬いタイプのを選ぶようにしましょう。あまりにも硬いと体圧分散性が働かずに体に負担をかけてしまうため柔らかいのよりはいいですがそれでも負担は大きいままとなってしまいます。布団の中にもマットレスと同じく適度な腰痛対策に向いたタイプがあるためそれらの利用を考えてみるといいです。

まとめ

猫背、反り腰共々なってしまう原因は様々であり中には寝方やマットレスでは改善できない部分も存在します。特に生活習慣がかかってくる系統はマットレスと寝方を変えたとしても根本的な解決にはならないので、自分でその生活習慣を改善していくようにする必要があるでしょう。

マットレスに関しては腰痛対策の高反発マットレスであれば姿勢の矯正に期待できるため後はそれぞれの性能を比較して選んでいくようにするといいです。