寝返りは睡眠中に体を動かして寝姿勢を変える行為のことを指します。睡眠中に行うものであるため無意識にされるものですがこの寝返りは重要な行為であり、これが上手くできているかどうかが腰痛に繋がってくる話にもなるのです。では実際に寝返りは睡眠においてどのような役割を果たし、この寝返りはどれくらいできればよいのでしょうか。

寝返りするということ

起きている時もそうですが人間というのは同じ姿勢でいると筋肉を使って維持しているのでそれを疲労させることになります。そうなると体の働きも弱まってしまい血の流れが十分ではなくなってそれによって体に不備が出てしまうのです。同じ姿勢でいると腰痛、肩こりになってしまう原因というのはこれが理由になっていたりします。

睡眠も同じことであり同じ姿勢でいると同じように血の流れを悪くして腰痛を起こすことになってしまうのです。更に寝ている場合には起きている時よりも「動かない」ためにより重圧を受けやすく血の流れを悪くしやすくなってしまいます。そのためこの同じ姿勢でいることを防止する寝返りは血液の循環を良くするために必要な動作となるのです。

血液の流れ以外でも重圧を分散させることで体にかかる負担を軽減させて歪まないようにする働きもします。これ自体も一部分に集中的な負担をかけないために必要なことで腰への負担を軽減させてくれるのです。他には寝返りすることで熱、湿気を発散させて温度調節を働かせて、それで暑さによる睡眠の阻害を防いで快適に寝れるようにするということもあります。

適切な寝返りとは

寝返りが少なければその分同じ姿勢でいることが多くなり腰痛を発症、悪化させてしまいます。しかし逆に多ければいいというものではなく多いとしっかりと寝れていないことになるため疲れが取れずにそれが腰痛を引き起こす原因になってしまうのです。そのため少なすぎず、多すぎない適切な回数の寝返りを睡眠中に行わせるようにする必要があります。

どれくらいの回数が適切かは寝る人間によっても変わってきますが20回から30回程度が目安です。しかし睡眠中の出来事であるため自分がどれくらいの寝返りを打っているかは確認のしようがありません。気になる場合には他人に聞いて自分の寝返りが多いのかどうかを確認してみたりしましょう。

寝返りを打てない原因は

この寝返りをする回数が極端に少ない人は寝返りを打てない状態になっていて何かしら原因があることが多いです。この寝返りを打てない原因の大半は自分が寝ている寝具に関係していることが多いです。そのため寝返りが少ない場合には自分の利用している寝具を見直していくことになります。

真っ先に分かりやすいのがマットレスであり、柔らかい体が沈むマットレスを利用していると体が沈んでしまいそれが寝返りを阻害してしまいます。特に低反発が該当し、これが腰痛に良くないとされる原因であると指摘されるのです。そのため沈むタイプのマットレスを利用している方は弾力性のあるタイプ、沈まないのに種類を変えるようにするといいでしょう。

マットレスだけでなく枕が原因になっていることもあり、こちらも柔らかいのを利用していると寝返りを阻害する原因となります。こちらも同じように反発力のあるタイプに替えた方がいいですが枕の場合には反発力だけでなく大きいタイプのを選ぶという方法もあるのです。大きいサイズであれば頭だけでなく他の部分も触れるため一緒に寝返りを打てるようになります。

寝返りを打つのが辛い場合は

寝返りが打てない人の中には本人自体が寝返りがつらいと感じている方もいるでしょう。実際に寝返りというのは意外と労力を使う行為であり、体力が低下してくるとその寝返り自体ができなくなってその結果少なくなってしまうということもあります。しかし寝返りができないと腰痛になってしまう可能性が高くなるためどうにかして寝返りを打てるようにしなければいけません。

寝返りをサポートするマットレスを利用する

マットレスの中には通常の物よりも少ないエネルギーで寝返りをさせてくれるというものが存在します。エネルギーを抑えてくれる分寝返りがしやすくなるためつらい方でも円滑に寝返りを打つことができる場合があるのです。同じ腰痛対策でもエネルギーをどれだけ抑えてくれるかは変わるため、その情報を見て選ぶのを判断するのがいいでしょう。

バスタオルを利用する

寝具ではなくバスタオル自体を利用する方法であり、バスタオルを折って腰に巻いて寝るようにします。バスタオルを巻くことで寝姿勢のバランスを取ることができ腰への負担も軽減できるため寝返りも打ちやすくなるのです。大幅な改善になるとは限りませんが、バスタオルがあれば簡単にできる方法であるためまずはこちらを試してみるといいかもしれません。

バスタオルはそのままだと外れてしまう可能性もあるためガムテープを始めとした道具で固定するといいでしょう。

運動をする

寝返りがつらいのは体の筋肉が衰えているのが原因でもあります。そのため寝返りを打てるようにするために筋肉を鍛えるために運動をするというのも対策の方法です。運動といっても激しい運動をする必要はなく単に「体を動かす」レベルのでもいいです。普段していない方は軽くてもよいのでとにかく体を動かすことようにしましょう。

既に腰痛になってしまっている場合は腰を動かすのには辛いことになってしまいます。その場合には体を動かして痛みを感じない範囲で運動をするようにしましょう。どのくらい動くかはその人の腰痛の度合いにもよるため、まずは動いてみてどこまで動かせるか確認してそこから始めるようにした方がいいです。

特に入浴中は水中にいる状態であるため通常時よりも運動の効果が出てやりやすい状態になっています。そのため入浴中も痛くない範囲でゆっくりと動かして運動するようにしましょう。

まとめ

寝返りは重要であり少なければそれを適切な回数にするようにする必要があります。もちろん無理に動かすと悪化してしまうのですが、寝返りができなければ解決にも向かわないため少しずつでもできるようにしていく努力をしていきましょう。