寝ている間に相当量の汗を掻いてしまうのが人間のからだです。寝ていて気づかないことの方が多いのですが、その汗は寝ている布団やマットレスに吸収されてしまいます。
ここでは、マットレス選びの大事なポイントの1つであるマットレスの通気性について解説します。
通気性の悪いマットレスを使ってはいけない理由
蒸れによる寝心地の悪さ
通気性の悪いマットレスだと、汗を吸収したままになりマットレスが蒸れてしまい、その蒸れが寝ている本人にも伝わるため寝心地が悪くなってしまいます。
ダニやカビの原因になる
人間の体内にある汚れを排出するのが汗の役割の1つです。つまりは汗がマットレスにとどまるということは、汚れがマットレスに蓄積するということと同じなのです。
これは、ダニや雑菌の繁殖を手助けしてしまうこととなり、カビが生えてしまう原因にもなります。
通気性の良い・悪いマットレスとは
マットレスの通気性が良い悪いは主に使われている素材によって変わってきます。
コイルマットレスの通気性
コイルスプリングというバネで構成されているマットレスは、コイルによる隙間があるため通気性が良いマットレスが多くなっています。
しかし、ポケットコイルのようにコイルが突き詰められているマットレスの場合、通気性に影響が出てしまい、通気性の悪いマットレスがあるのも確かです。
>ボンネルコイルとポケットコイルはどっちが良い?メリット・デメリットを比較してみた
ウレタンマットレスの通気性
コイルが使われていないマットレスでよく使われている素材がウレタンです。
一般的にウレタンは通気性が悪く、このウレタンが使われることの多い低反発のマットレスは通気性が悪いと言われることが多くなっています。
メッシュ素材
表面の素材にメッシュが使われているマットレスも多く、通気性が高い素材であるメッシュが使われているマットレスは通気性に問題がないことが多いです。
メーカー独自開発素材
メーカーによっては独自に素材を開発しているところもあり、そのようなところは大半が通気性も重視しているため性能としては優秀であることが多いです。
そのため、通気性でマットレスを選ぶ場合には素材はもちろん確認する必要がありますが、その上で通気性に関してはどのような対策をしているのかも加味して判断をしましょう。
通気性だけでマットレスを選んでしまう落とし穴
単に通気性が高い「だけ」ではマットレスとして質が良いとは言えません。
基本的に汗が多く出るのは暑い時期です。通気性が高いマットレスであれば空気が通り、蒸れないようにして快適に寝ることができます。
逆に寒い時期になると、通気性が高いマットレスは空気が通りやすくなっているため、体に冷気も通りやすいという特徴もあります。
寒い時期のデメリットが気にならないという方であればそれで構いません。ですが、寒いのが苦手という方は、通気性の高さに加えて、そのマットレスが断熱性能を持っているかを確認しましょう。
断熱性能があれば、寒い時期は熱を逃がさずにマットレスを暖かくしてくれるため、どの季節でも寝ることが可能となります。
マットレスを置く場所で変わる通気性
通気性を考えるのであればマットレスを置く場所にも気をつけましょう。
マットレスを直置きする場合
特に、ベッドフレームを使わずマットレスを床(フローリングや畳など)に直接置いている場合は注意が必要です。
通気性の良いマットレスは汗を通しますが、マットレスを床に直置きの場合、その汗がマットレスの裏側に溜まることなり、それが床とマットレスにカビを生やす原因となってしまうのです。
そのため、マットレスを床に置く場合は、折りたたみのマットレスを選ぶのがおすすめです。折りたたみであれば常にマットレスを敷いておかずに畳んでしまっておけるので衛生的です。
ベッドフレームを使う場合
ベッドフレームを使っている場合でも、ある程度隙間がないと通気性の良いマットレスから流れてきた汗が溜まってしまって、直置きの場合と結果的に同じことになってしまいます。
その対策として、ベッドフレームにすのこタイプを選ぶという方法があります。すのこは板の間に隙間があって、使われている素材が木材であるため湿気を吸収して放出してくれるのです。
まとめ
いかがでしたか?
単に通気性が良いマットレスを選べば良いというわけではなく、その通気性に関わる他の性能もどのようになっているかが選ぶ上でのポイントにもなっているといえます。
一方で通気性がどれだけ高くても、汗や汚れがマットレスに蓄積するのは避けられないため、定期的に洗ったり、乾燥させたりするのを忘れてはいけません。
実際に通気性が良いとされているマットレスの性能を比較してみました↓
通気性の良いマットレスを比較してみた。「エア」がつくマットレスの実力は?